対物賠償保険
保険金額は過失割合によって大きく変わる
「過失割合」っていうのは、交通事故を起こした双方の過失の度合い、つまり、どちらがどのぐらい悪いのかという割合のことだったのは覚えてるかな?
対物賠償保険で支払われる賠償金額は、対人賠償保険のときと同じように、自分自身の過失割合分だけが相手に支払われるんだ。
それじゃあ、下記の条件の場合相手に補償される保険金額はいくらになるのかわかるかな?
物損事故の場合、「自賠責保険」が下りないのを除けば、対人賠償保険のときと同じ考えで大丈夫だよ。
【物損事故例】
●対物賠償保険契約額 1000万円
●相手方の損害額 600万円
●加害者(契約者)の過失割合 70%
すると、計算式は下記のようになるね。
被害者の損害額 × 加害者の過失割合 = 対人賠償保険金の支払い額
この式に数字を当てはめていくと・・
600×0.7=420
つまり、相手方には420万円の保険金が補償されるわけだ。
今回は相手方への賠償金の支払額が420万円で、対物賠償保険の契約額が1000万円だったので問題は無かったけど、これが相手への支払いが1500万円だったとしたらどうなるだろう?
この場合、契約額の1000万円を超える分、つまり500万円に関しては自分で支払う必要が出てきてしまう。
店舗に誤って突っ込んだ場合や、電車と事故を起こした場合など、非常に高額な請求をされる場合もあるから、対物賠償保険も「無制限」で契約しておくのが良いと思うよ。
それでは、次は搭乗者傷害保険を見ていこう!
対物賠償保険が適用されるケース
●対物賠償保険が適用されるケース
では、実際にどういったケースで対物賠償保険が適用されるのか、いくつかのケースを見てみよう。
飲酒運転をして交通事故をおこし、見ず知らずの人の車に衝突して破損させてしまった場合、対物賠償保険は支払われるかな?
飲酒運転をしていた場合でも、他人の財物に損害を与えてしまった場合は、対物賠償保険は支払われるんだ。
マイカーでドライブしていたら、不注意でガードレールに車をこすってしまい、マイカーに傷が付いてしまった場合はどうだろう?
自分の車は「他人」に当てはまらないので対物賠償保険は支払われないよ。こういった場合に自分の車を補償してもらうには、車両保険に加入しておく必要があるね。ガードレールの修理代は対物賠償保険で補償されるよ。
誤ってコンビニに衝突してしまい、店舗の一部や商品を破損させてしまった。
これは問題なく対物賠償保険で補償されるね。店舗の修理代の他に、破損させてしまった商品代金や、店舗の修理が終わるまでの休業損失なども対物賠償保険で補償されるよ。
自分の車を運転中に、誤って母親が所有する車にぶつけてしまった。
この場合は自分も母親も「他人」に当てはまらないので、対物賠償保険では補償されないよ。
それじゃあ、次は対人賠償保険でも出てきた、「過失割合」について見てみよう。
では、実際にどういったケースで対物賠償保険が適用されるのか、いくつかのケースを見てみよう。
飲酒運転をして交通事故をおこし、見ず知らずの人の車に衝突して破損させてしまった場合、対物賠償保険は支払われるかな?
飲酒運転をしていた場合でも、他人の財物に損害を与えてしまった場合は、対物賠償保険は支払われるんだ。
マイカーでドライブしていたら、不注意でガードレールに車をこすってしまい、マイカーに傷が付いてしまった場合はどうだろう?
自分の車は「他人」に当てはまらないので対物賠償保険は支払われないよ。こういった場合に自分の車を補償してもらうには、車両保険に加入しておく必要があるね。ガードレールの修理代は対物賠償保険で補償されるよ。
誤ってコンビニに衝突してしまい、店舗の一部や商品を破損させてしまった。
これは問題なく対物賠償保険で補償されるね。店舗の修理代の他に、破損させてしまった商品代金や、店舗の修理が終わるまでの休業損失なども対物賠償保険で補償されるよ。
自分の車を運転中に、誤って母親が所有する車にぶつけてしまった。
この場合は自分も母親も「他人」に当てはまらないので、対物賠償保険では補償されないよ。
それじゃあ、次は対人賠償保険でも出てきた、「過失割合」について見てみよう。
対物賠償保険の補償範囲
対物賠償保険で補償される範囲は、対人賠償保険と同じで「他人」の財物に限られているんだ。
対物賠償保険で言う「他人」というのは、対人賠償保険と同じで、「被保険者(保険の対象となる人)」以外の人を対象にしていて、自分以外の人という意味ではないので注意しておこう。
【下記の者が使用・所有・管理している財物は補償の対象外】
・記名被保険者(保険を申し込んだ契約者)
・記名被保険者の配偶者・父母・子供
・被保険自動車を運転中の人と、その配偶者・父母・子供
・記名被保険者の使用者(雇い主)
上記に当てはまる人が使用・所有・管理している財物は補償の対象外という事だね。
対物賠償保険と対人賠償保険に共通する、「対」というのは他人や他人の財物を対象としているのであって、被保険者は補償の対象になっていないということを覚えておこう。
対人賠償保険と対物賠償保険の違いは、補償される対象が人から物に変わった、と覚えておくといいと思うよ。
対物賠償保険とは?
対人賠償保険は交通事故で「他人」にケガをさせてしまったり、死亡させてしまったりした場合に補償される保険だったよね。
それに対して、この対物賠償保険は交通事故で「他人の財物」に損害を与えてしまった場合に補償される保険なんだ。
たとえば、
「不注意で信号待ちしている車に追突してしまい、数十万円の修理代を請求された。」
「誤ってコンビニに車ごと突っ込んでしまい、店の修理代の他、壊してしまった商品代や休業補償など、合わせて数百万円を請求された」
「わき見運転をしていたらガードレールに突っ込んでしまい、高額な金額を請求された」
など、対物賠償保険では相手の車の修理代や、ガードレールや標識、塀や店舗などの「物」の保障をしてくれるわけだ。
また、物以外にも物が損害を受けたことによる間接的な損害も補償の対象になっているんだ。
たとえば店舗に車が突っ込んだために修理が終わるまで営業できないことによる営業損失や、タクシーやバスと事故を起こした場合、修理が終わるまでの休業損失なども補償されるよ。
自賠責保険は物に対しての補償は一切無いので、対物賠償保険に加入していない場合は、損害を与えてしまった物の修理代や営業・休業損失などは、全額自腹で支払う必要が出てきてしまう。
対物賠償保険は、対人賠償保険の次に重要な保険といってもいいと思うね。
対物賠償保険も500万円、1000万円や無制限など、いくつかの補償限度額の中から契約できるけど、基本的には無制限に加入しておくのが間違いないと思うよ。